聖マリアンナ医科大学神奈川てんかんセンター

聖マリアンナ医科大学病院は神奈川県のてんかん診療拠点機関に指定されています

小児から成人まで  

聖マリアンナ医科大学神奈川てんかんセンターでは、「神奈川県はじめてのてんかんセンター」として小児から成人まであらゆる年齢層への対応をいたします。てんかん専門医を中心に、小児科医、脳神経外科医、脳神経内科医、神経精神科医、救急医が連携して、より正確な診断につとめ、最新の薬物治療、安全なてんかん外科治療など、最先端治療を提供いたします。

てんかん地域診療連携体制整備事業とは

神奈川県は、てんかん診療に関する医療機関の連携体制を強化し、専門的な相談支援、てんかんの知識の普及啓発を行うため2015年より「てんかん地域診療連携体制整備事業」を開始しました。またこの事業において201841日より聖マリアンナ医科大学病院は、てんかん診療拠点機関として、神奈川県より指定を受けております。

1)相談業務
  (患者・家族・地域住民・医療機関等)
 
2)治療体制の整備
  (医療機関・精神保健福祉センター・保健所・市町村との連携・調整等)
 
3)協議会の設置・運営
  (事業計画の策定、効果の検証・評価・統計等)
 
4)研修会の開催
  (医療従事者・関係機関職員・患者・ご家族を対象)
 
5)普及啓発活動
  (患者・家族・地域住民を対象)
 
 県と医療機関は連携し、てんかん診療に関する体制整備を進めていきます。


What's New
概要:
聖マリアンナ医科大学てんかんセンターの山本仁特任教授・太組一朗教授(日本臨床カンナビノイド学会理事長)と正高佑志医師(一般社団法人Green Zone Japan)らの研究チームは、国内のCBDサプリメントを使用中の難治てんかん患者・家族を対象とした匿名のオンライン調査を実施し、その安全性や有効性について初めて明らかにしました。本研究成果は2022年12月発行の”Neurology Asia”に掲載され、以下の URLから無料で参照頂けます。
neuroasia-2022-27(4)-891.pdf
 
研究背景:
大麻草に含有される成分の一種であるカンナビジオール(CBD)は現在、難治てんかんの治療薬として聖マリアンナ医科大学を中心に臨床治験が準備されていますが、同成分はサプリメントとして日本国内で先行して流通し、一部の患者が医療目的に使用しています。これらの安全性や有効性についての評価は過去に行われたことがありませんでした。
 
方法:
2021年6月にCBDを服用している難治性てんかん患者家族38名にオンライン自記式質問票を送付し、回答を依頼しました。
 
結果:
38名中28名から回答が得られました。診断として最も多かったのはウエスト症候群(7名)でした。15名(53.6%)の患者が発作頻度の減少を報告し、そのうち2名(7.1%)では発作が完全に消失していました。患者の診断名や発作型と治療効果の間に有意な相関は認められませんでした。 

9 名の患者(32.1%)になんらかの有害事象が認められましたがいずれも軽度であり、有害事象を理由にCBDを中止した例はありませんでした。CBD摂取量の中央値は12.0 mg/kg/dayでした。 

本研究成果の意義:
これは日本国内で流通しているCBDサプリメントがてんかん発作抑制に有効であることを示した初めての横断調査であり、日本人を含むアジア人種にとってもCBDが効果的であることを示唆する結果です。
また現在国内で進行中のCBD医薬品(Epidiolex®️)治験対象はドラべ症候群、レノックス・ガストー症候群、結節性硬化症に伴う難治てんかんに限られていますが、本調査はその他の難治てんかん患者にとっても、CBDが有効な治療選択肢となる可能性を示唆するものです。
 
掲載論文についての詳細:
タイトル:Cannabidiol supplement reduces epileptic seizures in the Japanese population: Cross-sectional study for intractable epilepsy patients
著者:正高佑志(研究責任者)、杉山岳史、太組一朗、山本仁
掲載誌:Neurology Asia 
発行:ASEAN Neurological Association
ISSN:(ISSN 1823-6138)
URL: neuroasia-2022-27(4)-891.pdf
 


「てんかん診療拠点病院運用の手引き」

「てんかん診療拠点病院運用の手引き」が完成いたしました。 


厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)
てんかんの地域連携体制の推進のためのてんかん診療拠点病院運用ガイドラインに関する研究
班長:山本仁 
(聖マリアンナ医科大学 小児科特任教授・てんかんセンター顧問) 
ダウンロードできます
てんかん診療拠点病院運用の手引き .pdf